e-Portfolioシステムの特長と活用について

maharaは”e-Portfolio”システムと呼ばれます。

ポートフォリオの原義は、「紙ばさみ」(持ち運びができるように書類を入れるもの)です。
教育分野でポートフォリオというと、「学習過程で学習者が作成したさまざまなものを収集したもの」あるいは「それら収集物を系統的に選択し、教師とともに学習者自身も自己評価を行い、ステップアップしていく学習評価法」という意味で用いられているようです。
参考:三省堂辞書サイト

つまり、e-Portfolioシステムは、

  • 学習者が学習過程で作成したり、集めたりした「モノ」を電子データとして格納しておくデータベース

であり、また

  • それらを共有するための仕組み

を提供するシステムであると捉えることが出来ます。

Moodleなどの学習管理システム(LMS: Learning Management System)との違いは、データベースに格納するデータが、学習者自身によって作成されたりアップロードされたりする点であると理解することができます。
もちろん、e-Portfolioシステムでも教員がコンテンツをアップロードして、学習者がそれを共有することが出来ますから、従来の学習管理システム的な使い方が出来ないわけではありません。
しかし、そのような使い方はe-Portfolioシステムのポテンシャルを100%引き出しておらず、少し勿体無い気がします。

feature_portfolio_system
e-Portfolioシステムの概略と活用のポイント


e-Portfolioシステムを導入して、活発に利用されるようにするためには、事前に、

  • 学習者がコンテンツをe-Portfolioシステムにアップロードする動機

について、十分に考える必要があります。
もし、アップロードしたコンテンツが誰の目にも触れず、何の目的にも使用されないのであれば、手間暇かけてアップロードしようとは誰も思わないでしょう。
逆に言えば、アップロードしたコンテンツを誰が閲覧し、何に使用されるのかが明確であって、それが学習者にとって受け入れられて、メリットのあることであれば、活用する学習者の数は増えるはずです。
すなわち、

  • 双方向性を活かして、コミュニケーションを活発化する

ことが、e-Portfolioシステムの本質的な価値ではないでしょうか。

さて、アップロードすべきコンテンツが決まり、どのようなコミュニケーションを生み出したいかが検討された後で、最後に検討すべきことは、「データの入力のし易さ」です。ここからが、具体的なシステムの話、技術的な話になります。

maharaでは、インストールした直後のデフォルトの状態では、

  • プロフィール
  • ファイルのアップロード
  • 日誌(ブログ)・プラン(ToDoリスト)・ノート(HTML)
  • レジュメ(オンラインの履歴書)

などのコンテンツを作成可能で、これらを配置して、他の人が閲覧できる「ページ」を作成します。

mahara_contents
maharaの基本コンテンツ


ブログを書いて共有する程度のことであれば、これら基本コンテンツで間に合います。
しかしmaharaでは、その程度のことでも、ブログコンテンツを作成して、それをページに配置する、という比較的面倒な操作を行なう必要があります。
同じことをするなら、FacebookやGoogle+などのSNSの方がよほど操作が簡単です。

しかし、一方で、maharaはとても拡張性の高いシステムとなっています。
“プラグイン”という仕組みでプログラムを追加することで、使い勝手を大きく向上させることが出来ます。
これを「カスタマイズ」と呼びます。
カスタマイズによって、

  • 例えば「グラフ」などの、基本コンテンツにはないデータも入力できるようになる
  • データを入力したときに、閲覧ページも自動的に作成して、共有対象も自動的に限定するようにする

といったことが可能となります。
つまり、maharaとは基礎となる”プラットフォーム”であり、その上に、ユーザーの実情に則した機能を付け加えていくことで、ユーザー独自の使いやすいe-Portfolioシステムが実現されることになるのです。

プラグインのサンプルもご紹介しておりますので、以下のページもご覧ください。

「読書の記録」プラグイン
「読書の記録」ページの公開